カタルーニャ語で「美しい谷」を意味するヴァルフォルモサ
1865年創業の同族経営のワイナリーです。標高の異なる3つの地域、アルトペネデス、メディオペネデス、バホペネデスに400haの自社畑を9ヶ所に分散して所有しています。スペインには約500のカヴァ生産者がありますが、ヴァルフォルモサは5番目に生産量の多いワイナリーです。(フレシネ、コドーニュ、ジューヴ&カンプス、マス・デ・モニストロルに次ぐ規模)ヴァルフォルモサのカヴァは全て自社畑の葡萄を使用して造られます。
ヴァルフォルモサのネーミングは、ワイナリーの隣にある古いロマネスクの遺跡、サンタ・マリア・デ・ヴァルフルモサから付けられました。『美しい谷』を意味するこの名前はこのワイナリーにふさわしいと言えるでしょう。
『カヴァ』って何?
カヴァとはシャンパーニュのように瓶内二次醗酵によって造られたスペインのスパークリングワインのことです。スパークリングワインの泡はスティルワイン(通常のワイン)に酵母と糖分を加えて二次醗酵させる時に自然に発生するものを閉じ込めたものなのですが、その二次醗酵をボトルの中で一本ずつ長期にわたってゆっくりさせるのが瓶内二次醗酵といわれる醸造法です。この作業は大変手間がかかり、その全てのボトルを醗酵熟成させるための広い温度管理のできる施設も必要なのです。「カヴァ」とはスペイン語で洞窟を意味します。かってはスペインカタルーニャ地方の鍾乳洞で瓶内醗酵・熟成が行われていたことからこの名前がつけられました。「カヴァ」は今では全世界でシャンパーニュに比べ大変お買い得なスパークリングワインとして知られています。ちなみに瓶内二次醗酵ではないスパークリングワインはスペインで「エスプモーソ」と言われています。
『カヴァ』の熟成
普通のカヴァは最低9ヶ月以上熟成させなくてはいけません。レセルバと表示のあるものは15ヶ月以上、さらにグランレゼルバと表示のあるカヴァは30ヶ月以上熟成させなくてはいけないのです。長期熟成させたカヴァは、まず泡立ちがきめ細やかになります。そして強い酵母の香りやトースト香など複雑な風味で、厚みのある味わいとなるのです。ただ単に長く熟成させれば良いカヴァになるというわけではなく、収穫したぶどうにポテンシャルの高さが必要なことが第一条件です。