母親の思い出を今に蘇らせたワイナリー
バレンシアで最も恵まれた地域の一つ、南部クラリアノに2004年に設立された新しいワイナリー。もとは母親が何十年も前からワイン造りを行っていました。畑にはワイン生産者だった祖父が約60年前にドイツの友人から譲り受けたゲヴュルツがあり、かつて母がこのゲヴュルツで「Oro de Rhin」(ラインの金)というワインを造っていました。これは父親のお気に入りでした。現当主カルロス氏への世代交代をきっかけに、改めてゲヴュツルの栽培にも着手し、地元だけでなく、国内外に広く自分たちのワインを広めようとしています。
畑は祖父の代から、ワイン造りは母親から受け継いだワイナリーですが、それを本格的な仕事にしたのは現在のオーナー、カルロス・ラソ・ガルビ氏です。ガルビ氏はプリオラートの醸造家などとの交流から、クオリティワイン造りへの様々なヒントを得て、栽培や醸造に活かしています。畑のあるバレンシア南部クラリアノはこの地方で最も恵まれたテロワールを持つといわれます。ガルビ氏は、伝統的な農法を大切に考え、畑では有機栽培を実践しています。