カステルロッチでは大変めずらしいことに、自家畑の葡萄のみを使ってカヴァを造っています。ペネデスにカヴァの生産者が200社余りありますが、自家畑の葡萄だけで造っているのは30社に過ぎません。
テロワールにとことんこだわっており、醸造はテロワールと品種で分け、60種類のタンクがあり、これをブレンドして、カヴァを造っています。これほどまでにテロワールを分散した造りをしている生産者はペネデスにはいません。
葡萄は地葡萄にこだわり、シャルドネなどは使っていません。作業の多くが手作業で、この地区では珍しいグリーンハーベスト、葉を落とす作業、草を取る作業(樹齢7年目まで)そして収穫を人の手で行っています。セラーは地下13mにあり、冬は12度、夏でも15度で、瓶内二次発酵には最適の温度となっています。珍しいことに、年に1回ボトルを専用の機械を使ってシェイクします。澱を撹拌することで、細かく小さな泡が出来、クリーミーな泡を与えることが出来ます。オーダーが入ってから、デゴルジェマン(澱を除去する)をしてドサージュ(甘み調節)を行います。出荷前にすることで、フレッシュな風味が残ります。
従業員は7名で、期間労働者を含めると12人が畑で働いています。ボトリング担当者にも畑での作業を見てもらう、畑担当者にもボトリングを見てもらうという風にして、全体のプロセスを理解してもらっています。
バックラベルの表記
ヴィンテージとデゴルジェマンした年月を明記。これは、シャンパーニュの生産者ですらほとんどしていないことです。
例:2009 -139-12→ヴィンテージは2009年で、2012年の元日から139日目(5月18日)にデゴルジェマン(澱抜き)