麦ちゃんテイスティングコメント
(2014年7月21日試飲)
ブラックチェリーのジャム、干しプラムなどを思わせる果実香、燻し香、キャンディー、カラメル香、胡椒などスパイス香などを感じます。口の中に濃縮感があるけれど予想外にフレッシュでチャーミングな印象の果実味が広がります。アルコールをやや強めに感じ、膨らみがあり、酸は比較的強めで骨格のしっかりした味わいです。タンニンは強めですが、シルキーで荒々しい印象は受けません。余韻はやや長く、果実の旨みと共にタンニンとミネラルから由来する苦味の要素が現れます。濃縮したアメリカンチェリーのジャムをイメージするチャーミングな果実味が特徴的な、骨格のしっかりした味わいで力強さも備えた1本です。熟成感というよりフレッシュな果実を感じるヴィンテージと言えます。
2005年ヴィンテージコメント
(2013年3月7日試飲)
干しプラム、ブラックベリーなどを思わせる果実香、ドライフラワー、古びた樽をイメージする木質香、胡椒などスパイス香、僅かにナッツ、鉱物を感じるミネラルなどを感じます。口の中に程よく濃縮した果実の旨味が豊かに広がります。酸は比較的穏やかに感じ、旨味の要素がよりスムーズに伝わりますが、ぼやけたイメージはありません。強めのタンニンはやや収縮感はあるものの、熟成により丸みを帯び柔らかくシルキーです。熟した印象の果実の旨味が素直に広がると共に熟成による複雑味が膨らみます。余韻はやや長く、後味に旨味豊かな果実味と僅かに収縮するタンニンが残ります。
2004年ヴィンテージコメント
(2012年6月7日試飲)
プラムのジャム、ブラックチェリーのジャム、干しプラムなどを思わせる果実香、ミルキーな要素、カラメル香、古びた樽を思わせる風味、僅かに胡椒などスパイスなどを感じます。口の中に適度に濃縮した果実味が広がります。適度な酸がありぼやけた印象は受けません。タンニンは強めですが、熟成により丸みを帯び、シルキーでまろやかです。程よく濃縮した果実の旨味の中から、少しひねた印象の複雑味が現われます。ミディアムからフルボディーで熟成感もありバランス良くまとまっています。余韻は中庸で、後味に程度に濃縮した印象の果実の旨味とカラメルを感じるような旨味の要素などが残ります。