ロルマラン(アントニー・ルパート) L’ORMARINS
L’ORMARINS 始まりはほんの小さな夢から
ロルマラン(L’Ormarins)農場は、フランス・プロヴァンス出身のユグノー、ジャン・ロワ(Jean Roi)の故郷であるルールマラン(Lourmarins)にちなんで名付けられ、当初キャップ・クラシックの産地として設立されました。
現在、この産地にはパーデバーグ山脈からロルマランの北向きの真砂土の斜面に移植された、樹齢56年の古樹によって造られるアントニー・ルパートのサニャック「オー・ド・ヴィー」、ポートワイン「オウ・ボストック・シュナン」を含む、さまざまなアイテムによって構成される壮大なプロジェクトに発展しています。
理念
ロルマランは、旧世界の伝統的な醸造技術を用いてケープの個性を表現し、ケープワインの新境地開拓に努めています。メトード・キャップ・クラシックは、南アフリカの瓶内二次発酵のスパークリングワインとして確固たる地位を築きました。その品質基準を確立し、ワイン業界に対して模範を示し続けることは私たちの責務です。
私たちが造るサニャック、オー・ド・ヴィー、レイト・ボトルド・ヴィンテージポートなども、フランスやポルトガルの象徴的なワインスタイルを用いながら、南アフリカらしさをしっかりと表現しています。
ヘリテージ フランスのユグノー達がケープにもたらした風
1688年から1689年の間に、フランスからオランダ経由でケープに亡命してきた約150人のユグノーの中に若きジャン・ロワがいました。
ベルフリフィール(Berg Riverバーク・リバー)沿いの地域がオランダ政府からユグノー達に与えられました。その地域は以前、ド・オリファンツフック(De Olifantshoek)、フレンチ・クオーター(The French Quartier)、ル・コワン・フランセ(Le Coin Francais)、またはラ・プティ・ロシェル(La Petit Rochelle)などと呼ばれていましたが、今日ではフランシュックFranschhoekとして知られています。
ジャン・ロワ ロルマランの誕生
1694年、約51ヘクタールのロルマランの土地をジャン・ロワが所有し、フランス・プロヴァンスの彼の故郷、ルールマランにちなんでロルマランと名付けました。そのワインと穀物専用の農地に、彼は4000本のブドウ樹をすぐに植え足しました。彼の志は反骨精神ではなく、チャレンジ精神でした。これは今も受け継がれている姿勢です。
1714年、初代ケープ州知事シモン・ファン・デル・ステルは、正式にロルマランをジャン・ロワに与えました。
醸造所ロルマランのワイン
設立当時の醸造所は現存し、修復されながら元の状態を維持しています。19世紀、この施設はフランシュック地域の共同醸造所として多くの人に使われていました。家紋が前面に刻印された大桶を所有し、各自ブドウを持ち込み、ワインを造りました。
そして、ワインは一年中この場所に保管され、必要な時に必要な分だけ持ち出しました。家紋を刻印した大桶は今も現存しています。
ルパートの時代 ロルマランの変換期
1833年、ロルマランで造られたブランデーと白ワインは南アフリカの初代チャンピオンに輝きました。アントン・ルパートは1968年にピーター・ガブリエル・マレーとウィレム・ピーター・モーケルからロルマランを購入し、1984年にマナーハウス1811年建設の荘園領主の邸宅とヒストリック・セラー(1799年建設)を修復しました。どちらも国定記念物に認定されています。
1989年、アントンの息子アントニー・ルパートの指揮の下、ロルマランのワインは地元の主なワインコンテストを全制覇しました。
アントニーの遺功 現在のロルマラン
2001年にアントニー・ルパートは惜しまれつつこの世を去り、兄のヨハン・ルパートがロルマランを受け継ぎました。
2004年、ヨハン・ルパートは回転天井と地下貯蔵室を備えた最先端のグラヴィティシステムを導入した醸造所を建築し、弟を偲んでアントニー・ルパート・セラーと名付けました。同年、世界的に高名な醸造家ミシェル・ロランをアントニー・ルパートチームのコンサルタントとして招き、2009年にアントニー・ルパート・ワインの初ヴィンテージがリリースされました。
ロルマランのMCC
メトード・キャップ・クラシック(MCC)はフランスのシャンパーニュと同じ醸造方法を用いて、伝統的なシャンパーニュ品種のシャルドネ、ピノ・ノワール、ムニエを用いて造られるスパークリングワインです。
品質を安定させるために、ほとんどのMCC は複数の収穫年のベースワインをブレンドしたノン・ヴィンテージです。特に出来の良い年には、最も良いワインを使用してヴィンテージ・キャップ・クラシックが作られます。ハウス・スタイルを打ち出し、味のバランスを調えるために、さまざまなヴィンテージや品種の辛口ベースワインをブレンドし、砂糖と酵母の混合液(リクール・ド・ティラージュ)を加えて瓶詰めし、密封します。瓶内で二次発酵が起こり、炭素ガスが発生してワインに溶け込み、MCC に不可欠な美しい泡が形成されます。瓶内でゆっくりと発酵が進みながら、酵母の自己消化による複雑な風味が醸し出されます。
熟成が完了すると、澱は瓶口に集められ、澱抜きされます(この方法はワインごとに異なります)。次に、 ボトルにワインと砂糖の混合物(リクール・デクスペディシオン)を注ぎ足し、コルクで密封します。砂糖の量もワインごとに異なり、ブリュットはブドウ品種の特徴が活きるように、加える砂糖はごく少量です。