クリスタルム Crystallum
ウォーカーベイのヘルマナス地方、ヤマル・アルデ・リッジに2007年に設立された家族経営の小さなワイナリーです。アンドリューとピーター・アラン兄弟は同地区のブシャール・フィンレイソンを運営するフィンレイソン家の第三世代ですが、伝統を踏まえつつも新境地を見出すべく独立しました。このエリアの冷涼な気候を生かしてブルゴーニュの品種であるシャルドネとピノ・ノワールに特化しています。2008年が初リリース。生産量は年産3万本強で、南アフリカのトップレストランやワインショップでも限定入荷しかしない入手困難なカリスマワインです。
「素晴らしいワインはセラー内ではなく畑で造られる」という信条を共感できるブドウ生産者からブドウを購入しています。「偉大な土壌と手のこんだ農法こそが、凝縮感がありバランスのとれたワインを造り出す上での絶対不可欠な基本。ワイン造りはブドウの樹から生じるものを仕込むのであり、あらかじめ設定した結果のために手を加えることはしない」という哲学のもとワイン造りをしています。
ボナ・フィデ(Bona Fide)
ボナ・フィデは、三種シングルの中でも最も力強い仕上がりで、スパイスや力強さを感じる果実味が特徴であることから、最もニューワールド的ピノと言えるかもしれません。シネマがヘメル・アン・アード「リッジ」(峰)のピノなら、ボナ・フィデはヘメル・アン・アード「ヴァレー」(谷)のピノ。飲み比べも面白いと思います。 ボナ・フィデの名称はラテン語で「良い信頼の中」という意味で、30年来の知人であるこの区画の生産者との取り組みがあってこそ完成に至ったキュヴェであることから名づけられました。畑はしっかりした粘土と細かい頁岩土壌からできています。
2018年 10月15日 南アフリカワイン・ラフィネの試飲会
クリスタルムの当主ピーター・アラン・フィンレンソ氏と記念撮影