ステレンボッシュ、ヘルダーベルグ山の冷涼な斜面に位置するワイナリー。歴史は古く、17世紀に遡ります。この伝統あるワイナリーを1993年にケンとテレサ・フォレスター夫妻が購入し、翌年にはケン・フォレスターラベルでファーストヴィンテージをリリースしました。ケン氏は「ミスター・シュナン・ブラン」と呼ばれ地域の最前線に立ち活躍しています。また、ホテルスクールで学業をつんだ経験よりレストランサービス業に造詣が深く、フードペアリングという視点から、食事が更に美味しくなるワインを目指し研究を重ねています。樹齢が高く、立地の良い畑から丁寧に醸造されたワインは世界中に輸出されています。
前所有者はおよそ100年にわたり協同組合へ葡萄を売っていましたが、ネルソン・マンデラ氏解放と南アフリカ最初の民主主義選挙に伴う政情不安の影響で畑は手放され、1993年、フォレスター家に所有権が移りました。それと同時に畑は直ちに手入れされ、1994年に収穫されたソーヴィニヨン・ブランから自社でのプレスが始まりました。所有する40haのうち36ha がブドウ畑で、9種類の品種が植えられています。グルナッシュ(樹齢50年)は、ステレンボッシュでケンフォレスター唯一の畑です。
ケン氏の、シュナン・ブランへのこだわりは特別です。南アフリカの殆どのワイナリーがシュナン・ブランを「フレッシュ&フルーティー」に醸造していますが、ケン氏は古木の醸しだす味わいにフォーカスして様々な試みをしています。例えばワインに複雑味を出すために、収穫圧搾ののち新樽もしくは1年使用の木樽で半量のマストを発酵し、残り半量は木樽を使わず、後に両者をブレンドしています。