スパイ・ヴァレー・ワインズは、1990年代初頭にブライアンとジャン・ジョンソン夫妻が、マールボロ地区の奥地にあるワイホパイ渓谷の、乾燥して不毛といわれた土地に180ヘクタールの畑を購入したことから始まりました。米国政府の傍聴所から少し上の場所に位置しているこの渓谷は、スパイ衛星などの情報を収集するための巨大なアンテナがあることから「スパイ・ヴァレー」と呼ばれており、そこからワイナリーの名前が付けられました。夫妻の情熱と先見性から生まれたこのワイナリーは、雑誌『USA Food and Wine Magazine』で『地球上で最も注目すべき新しい生産者20社』に選出されるなど、世界中から注目を集めています。ワイナリーのこだわりは、自社農園のブドウのみを用い、持続可能な方法で土壌とブドウの樹を育て、ワインの複雑性を最大限に引き出すことです。現在は女性醸造家のエミリー・ガスパール・クラーク主導による品質への徹底した取り組みで、世界中の名だたるワイン専門誌や評論家から高評価を受けています。
スパイ・ヴァレー・ワインズは環境保護にも積極的に取り組んでいます。1999年以降、ニュージーランドの持続可能なワイン栽培計画の認証(SWNZ認証)を受け、マールボロ地区で初の認証ワイナリーとなりました。また、敷地内の湿地を復元し、森や野生動物の保護区に指定されています。さらに、二酸化炭素の排出量を減らす取り組みや、ソーラーパネルを活用した持続可能なエネルギー源の利用など、環境保護にも熱心に取り組んでいます。これらの取り組みは、卓越したワインを生み出すだけでなく、地球環境への貢献にもつながっています。