1999年ヴィンテージコメント
(2017年11月29日試飲)
フランボワーズ、イチジク、乾燥プラムなどを思わせる果実香、カラメル香、黒糖、木質香、古びた樽のイメージ、ドライフラワー、ナツメグなどのスパイス香、マッシュルーム香、鉱物を感じるミネラルなどが複雑に豊かに香ります。口の中に程よい濃縮感のある複雑味を帯びていますが未だ健全な果実味が豊かに広がります。アルコールを強めに感じボリュームがあり、比較的強めでやや塩味を帯びた酸を意識し、ミネラルに富み、骨格のしっかりした味わいです。タンニンンは強めですが、収縮感はなく、あくまでもシルキーで柔らかく、熟成により丸みを帯びています。様々な旨味の要素は、徐々に膨らむ印象で、余韻は長く、後味にアミノ酸を意識する旨味がいつまでも長く残る印象です。程よい濃縮感のある果実味は未だ健全で、長期熟成により丸みを帯び、タンニンはシルキーに柔らかく変化し、豊潤で複雑な香りはフィニッシュまで続く印象のまさに飲み頃を迎えたバローロと言えます。