キアンティ・ルフィナで歴史を刻んだグラーティ
フィレンツェから約1時間、キアンティ・ルフィナの街を一望できる高台にグラーティはあります。
5世代に亘りキアンティ・ルフィナでワインを造り続る、170年以上の歴史ある生産者。ラベルに描かれる甲冑を着て馬にまたがる騎士(カヴァリエーレ)の絵は、先祖が騎士という彼らの土地から古い甲冑が見つかったことに由来します。地主だった彼らは、古くからコストパフォーマンスの高いワイン造りに重きを置いており、家族経営の生産者としてはキアンティ・ルフィナで最大規模の生産者です。現在、醸造家にグルッポ・マトゥーラの一員で天才エノロゴと名高いエミリアーノ・ファルシーニ氏を起用。お手頃ながら、高い品質のワインをリリースし続けています。
初代アントニオ氏が1840~1850年頃、ワイナリーを設立します。その後2代目、フェデリコ氏。3代目、グラート氏と続き、今のオーナーであるジャンフランコさんは4代目。現在息子さんである息子のグアルベルト氏がワイナリーを手伝っており、将来の5代目となります。グラーティは古くから良心的な価格で品質の高いワインを造り続けてきた結果、多くのお客様から支持され、その要望に応えるべく畑を増やしてきた結果、安定して品質の高いワインを造ることができる理想的な規模となった。それはヴィンテージの良し悪しに関わらず、安定した生産量、そして品質を実現するために非常に重要なことでした。ワイン造りへの情熱と伝統を脈々と受け継いできました。全て家族で経営している、温かさと愛情に溢れたイタリアの理想的な造り手です。
天才エノロゴが監修、エミリアーノ・ファルシーニ氏
アルベルト・アントニーニ氏、アッティリオ・パーリ氏が率いる、世界的に有名な醸造コンサルタント集団、グルッポ・マトゥーラ。その一員で若くから頭角を現したエミリアーノ・ファルシーニ氏が2014年から醸造コンサルタントを務めています。同氏は農学者のディプロマを取得した後、フィレンツェ大学でブドウ栽培と醸造に関する博士号を取得し主席で卒業。その後、ボルドー大学にて醸造学を研究。イタリア以外のワイン産地のアイデアを学ぶことに興味を感じ、カリフォルニア、ニュージーランド、アルゼンチンでもワイン造りに携わりました。その後、イタリアに戻り現在は醸造コンサルタントとして活躍しています。彼のモットーはブドウの特徴を最大限に活かしたワイン造り。同氏のワインへの想いは熱く、ワイン造りの作業や試飲を一つ一つの丁寧かつ細やかに行っています。世界レベルのワイン醸造のノウハウがグラーティのワイン造りにも導入されています。
1855年のパリ万博でメダル受賞
グラーティは昔からワインの高い品質が認められてきたワイナリー。その一例として、家にある非常に古い机から、古いメダルが見つかりました。それは何と、1855年のフランス・パリ万博で獲得したメダル。1855年といえば、ナポレオン3世がボルドーの格付を発表した年にあたります。そんな古い時代から、しかもイタリアではない、他国で評価を受けたことが、ワインの品質の高さを裏付けてくれます。