麦ちゃんテイスティングコメント
(2015年2月11日試飲)
カシス・ブラックベリーなどを思わせる果実香、ミルキーな風味、ヴァニラ香、ナッティーな風味、カカオやチョコレートの風味、木質香、胡椒などスパイス香、大地のイメージなど複雜に豊かに香ります。口の中に樽熟成から由来する旨味を伴った凝縮した濃い果実味が広がります。アルコールを強めに感じ、ボリュームがあり、程よい酸を備え、骨格のしっかりした味わいです。タンニンは強く、収縮するものを感じ、やや荒々しい印象ですが、尖ったところはありません。骨太で力強く、飲み応えありますが、旨味の要素は素直に広がるイメージで、どちらかと言うとモダンなイメージの味わいです。余韻は長く、果実の旨味と共に、樽熟成から由来するカカオやナッツの風味、タンニンから由来する苦味と収斂性が現れます。樽熟成から由来する旨味を伴った凝縮した濃い果実味が素直に広がる印象のモダンな1本と言えますが、未だ荒々しいタンニンを感じ、力強く骨太で、飲み応えあるヴィンテージです。
2006年ヴィンテージコメント
カシス、ブラックベリーなどの色の濃い果実香、ヴァニラ香、ミルキーな要素、燻し香、樽から由来する木質香、大地や埃のイメージなど複雑に豊かに香ります。口当たりは意外にスムーズに感じますが、次第に濃縮した豊かな果実味が現われます。適度な酸味があり、タンニンは強めですが丸いイメージで尖ったところはありません。僅かに収縮するものが後味に残ります。ミディアムボディーで柔らかく、しかも力強さも持ち合わせた味わいです。余韻も中庸で、バランス良くまとまっています。後味に残るビターチョコレートのような苦味が心地よく感じられます。どことなく、複雑で単純ではない味わいは、どことなくボルドーワインを思わせます。