ピエール・ラモット社はニュイ・サン・ジョルジュに本拠をおく、ネゴシアン兼生産者です。同社のワインは世界各国に輸出され、高品質のワインを安定供給する事で高く評価されています。古き良きブルゴーニュを彷彿とさせるクラシカルな味わいが特徴ですが、ブルゴーニュに限らず、フランスの様々なアペラシオンの特徴をよく表現したワインを生産しています。2013年にジュラ地方のアンリ・メール社がオーナーになったことで、ジュラワインコレクションが加わりました。
◆アンリ・メール社◆
ジュラ地方の中心地アルボワを拠点に280haの畑を有し、ジュラ最大規模を誇る老舗ドメーヌです。文献では1632年からすでに存在し、畑とセラーは約400年間に渡ってメール家代々引き継がれてきました。1939年に若きアンリ(当時22歳)が当主になり、この地方の一大王国へと成長させ、無名だったジュラワインを世に広めました。同社の生産量の半分は、この地方独特の製法で造られるヴァン・ジョーヌ・ダルボワです。セラーでは4000個もの樽を、10年以上かけてゆっくりと熟成させています。アンリ・メール社は、常にジュラワインのリーダー、スペシャリストとしてワイン造りを行っています。
ヴァン・ジョーヌとは?
ジュラ地方でサヴァニャン種から造られる白ワイン。サヴァニャン種は、ほぼジュラ地方でのみ栽培されている地域固有種です。成熟が遅く、遅い時には12月頃まで樹に残し成熟させることがあります。果皮が厚く酸も糖度もしっかりと備えており、長期熟成ワインを生み出す要素を持ち合わせたブドウです。「ジョーヌ」(jaunes)は「黄色」を意味するフランス語で“黄ワイン”、“イエローワイン”と呼ばれることもあります。ヴァン・ジョーヌは、醸造中に発生した酵母の下で長期熟成させ、酵母の旨味や香りをたっぷりとつけたワインです。このような醸造方法から、一般的な白ワインとは味わいが大きく異なります。
ヴァン・ジョーヌはジュラ地方のいたるところで造られており、その品質は千差万別ですが、最も評価の高いヴァン・ジョーヌはシャトー・シャロンです。シャトー・シャロンはブルゴーニュのムルソーやボルドーのシャトー・ディケム等と並んでフランスの5大白ワインの一つにあげられるほど、名実ともに素晴らしいワインです。