2002年ヴィンテージコメント
(2017年9月29日試飲)
カシス、干しプラムなどを思わせる果実香、ミルキーな風味、ヴァニラ香、カラメル香、ナッティーな風味、木質香、燻し香、胡椒などのスパイス香、僅かに腐葉土、大地のイメージ、鉱物を感じるミネラルなどが複雑に豊かに香ります。口の中に香りから想像するような複雑味を伴った程よい濃縮感のある未だ健全な果実味が豊かに広がります。比較的豊かで綺麗な酸とミネラルに富み、骨格のしっかりしたメリハリある味わいです。タンニンは熟成により丸みを帯び、柔らかくシルキーで荒らしいところはありません。余韻はやや長く、様々な旨味の要素と共に、綺麗な酸と僅かな収斂性を後味に意識します。豊潤で複雑な香りに包まれ、未だ健全な果実味が様々な複雑味を伴って心地よく広がり、熟成により丸みを帯び、綺麗な酸がフィニッシュまで続きます。上手く熟成を重ねた、まさに掘り出し物の右岸のボルドーワインと言えます。