マラルティック・ラグラヴィエールは、ラリヴェ・オー・ブリオンと ドメーヌ・ド・シュヴァリエの間という好立地にある近年注目のシャトー。200年以上の歴史があり、元はシャトー・ラグラヴィエールと名乗っていました。1803年にマラルティック家がシャトーを購入し、1850年、リカール家の所有となった際、先のオーナー一家に敬意を表し、「マラルティック・ラグラヴィエール」となりました。リカール家は当時、同じくグラーヴの格付けシャトーである ドメーヌ・ド・シュヴァリエやシャトー・ド・フューザルも 手に入れ、共に運営していたといいます。1876年、海運業を営んでいたリドレ家がオーナーとなった際、彼らが所有していた帆船「マリー・エリザベス号」を描いたエチケットとなり、現在でもそのデザインが採用されています。かつては特に高い評価を得ることもなく、平凡なシャトーの一つであった マラルティック・ラグラヴィエールですが、1996年、現オーナーのボニー家の所有となり、大規模な改革を行ったことで、非常に高い評価を受け、一気にグラーヴの上級シャトーの仲間入りを果たしました。ボニー家はまず、醸造所と熟成を行うセラーを、最新技術を取り入れた設備に改装。そして、ボルドー随一のコンサルタント、ミッシェル・ロラン氏の指導の下、安定した高品質なワインを造り出すようになりました。