2016年ヴィンテージコメント
(2019年10月30日試飲)
イチジク、アメリカンチェリーなどを思わせる果実香、カラメル香、ヴァニラ香、カシューナッツ香、燻し香、木質香、発酵食品香、僅かに胡椒などのスパイス香などが香ります。口の中に濃縮感ある果実味が、樽熟成から由来する複雑味を伴って豊かに
広がります。比較的豊かな酸と程よいミネラルを感じ、しっかりした骨格を備え、メリハリがある味わいです。タンニンは強めで収縮感がありますが、荒々しい印象ではありません。余韻は長く果実の旨味と共に、様々な複雑味、苦味と収斂性が後味に残ります。豊潤で複雑な香りに包まれ、濃縮感ある果実味が豊かに広がり、力強く、肉厚でしかも、透明感もある個性的なブルゴーニュです。
2014年ヴィンテージコメント
(2017年4月11日試飲)
フランボワーズのジャム、アメリカンチェリーなどを思わせる果実香、ミルキーな風味、カラメル香、胡椒などのスパイス香、燻し香、木質香、発酵食品香、僅かに鉱物を感じるミネラルなどが香ります。口の中にジャミーで旨み豊かな果実味が広がります。程よい酸と程よいミネラルを感じ、メリハリのある味わいで、適度なタンニンがありますが、荒らしいところはなく、あくまでもシルキーです。余韻はやや長く、果実の旨みと共に、アミノ酸を思わせる旨みが後味に現れます。ジャミーで旨み豊かな果実味が心地よく広がり、程よい骨格と膨らみを感じるグロ・フレらしい程よい濃縮感のある豊かなピノ・ノワールです。
2009年ヴィンテージコメント
フランボワーズ、アメリカンチェリーのジャムを思わせる果実香が主体です。カカオ香、ナッツ香、発酵食品香、僅かに動物的ニュアンス、樽熟成から由来する木質香、植物の茎のような青味の要素などが加わります。口の中に香りから感じるような優しくジャミーな果実味が広がります。適度な酸があり(ブルゴーニュとしては穏やか)メリハリがありぼやけた印象はありません。程よいタンニンを感じますが、柔らかくシルキーで荒々しさはありません。ピノ・ノワールらしい透明感もあり、繊細で上品な印象も感じます。ジャミーな果実味を素直に感じる分かり易いピノ・ノワールと言えます。余韻は中庸で、後味にもジャミーな印象の優しい果実の旨味が残ります。カリフォルニアのピノ・ノワールにブルゴーニュの複雑味が加わったそんなイメージのヴィンテージです。