サン・ヴェラン ポンセティ
ジャック・ソメーズ
テロワールにこだわりクリュの特徴を最大限に引き出す生産者!
ふくよかで豊潤で見事なサン・ヴェラン
豊潤で豊かな香りに包まれ、その印象はフィニッシュまで続き
完熟した果実の旨味が樽熟成から由来する風味を心地良く伴い豊かに広がります。
ふくよかで膨らみがあり、ミネラルに富み
骨格のしっかりした素晴らしい1本です。
ジャック・ソメーズ Jacques Saumaize
ジャック ソメーズは1982年に、わずか2haの葡萄畑からワイン造りをスタートしました。1987年にナタリーと結婚し、一緒に働くようになりました。その頃には葡萄畑は5haほどに増えていました。2012年には、1989年生まれのアントニーがドメーヌに参加し、家族のワイン造りをささえています。アントニーは、地元ダヴァイエ(サン・ヴェランを産出する村)の醸造学校で学んだ後、南アフリカで研修しました。葡萄畑は現在、合計で13haとなり、プイイ・フュイッセ5a、サン・ヴェラン5ha、マコン3haから素晴らしいワインを生産しています。
父レオンの時代には、区画ごとのワイン造りは行なわず、ブレンドして多くをバルクで販売していましたが、ジャックは区画ごとのテロワールに着目し、それぞれ別のワインとして醸造を始め、自社での瓶詰を増やしてドメーヌの名声を高めました。近年、プイイ・フュイッセでプルミエ・クリュが承認され、2020ヴィンテージから表示することが可能となりました。サン・ヴェランでも将来的にプルミエ・クリュが誕生すると言われています。ソメーズでは、どちらも一部の区画がプルミエ・クリュに該当しますが、ジャックは「プルミエ クリュになっても、今までと何も変わらないよ」と話しています。
ソメーズの特徴は、プイイ・フュイッセやサン・ヴェランだけでなく、マコン・ヴェルジッソンやマコン・ビュシエールであっても、クリュの個性を表現したワインを造っていることです。一般的には、サン・ヴェランよりもプイイ・フュイッセの方が格上に見られがちですが、ソメーズのワインを飲むと、それぞれに優劣があるのではなく、キャラクターの違いがあるのが魅力なのだと実感できます。例えば、サン・ヴェランでは「ポンセティ」の柔らかいシャルドネの理想形のような味わいや、「アン・クレッシュ」のコクがありながらフルーティさが楽しめる味わい、プイイ・フュイッセでは「シュール・ラ・ロシュ」の標高の高さと土壌に由来するフレッシュな酸とミネラル、木樽に負けないエネルギーが感じられる味わいや、「レ・クルゼット」の熟したりんごや蜂蜜を思わせるまろやかな味わい等、それぞれの個性に上下関係はなく、キャラクターの違いとして楽しむことが出来ます。
古木が多いので畑では手作業。認証は無いが、オーガニックな栽培
何年も前から、硫黄の使用や殺虫剤の不使用を含め、環境に配慮した処置をしています。殺虫剤は使いません。通常、無添加堆肥を使用しています。収穫は、20人程で、1~2週間かけて行います。
区画ごとのワイン造り
父レオンの時代は、区画を分けることはしていませんでしたが、ジャックの時代になってから、区画ごとに分けて醸造を行うようになりました。畑の向き、樹齢で、味わいが大きく変わるからです。父の時代はバルク売りの比率も高かったのですが、ジャックになって95%が元詰め、5%のみ昔からの付き合いのあるネゴシアンに卸しています。
キャラクターの違いは、A.O.C.ではなく畑の違いから
現地で実際に見ると、それぞれの畑は近い位置にあり、アペラシオンの優劣があるとは感じられません。あるのは、畑の違い(標高、土壌、斜面の向き)によるキャラクターの違いです。