ボルドー、メドック地区で数多くのワインを生み出すのがポイヤック村。その中でも、クラシックな造りで存在感を光らせる通好みのシャトーがシャトー・クロワゼ・バージュです。シャトーの始まりは、18世紀の中頃。書記官と公証官だったクロワゼ兄弟が近隣のブドウ畑を買い集めたのが、シャトー・クロワゼ・バージュの原型です。
フランス革命中、二人は地元の政治活動に加わるため、この土地をジャン・ド・ピュイタラックへ売り渡し、1853年にはジュリアン・カルヴェがこの畑を購入。この時、名前が「カルヴェ・クロワゼ・バージュ」となり、1855年のメドック格付けで第五級と認定されました。
1942年にマルゴー村のメドック格付け第二級シャトー・ローザン・ガシーと、ブルジョワ級のベロルム・トロンコワ・ド・ラランドを所有者として有名なポール・キエ氏がクロワゼ・バージュを取得しました。2004年からはポール氏の孫であるジャイ・フィリップ・キエ氏と、アンヌ・フランソワーズ氏が経営。名門一族の元、さらに実力を上げることが期待されています。