シャトー・レオヴィル・バルトン CHATEAU LEOVILLE BARTON
アイルランドから海を渡ってきたバルトン氏
トーマス・バルトン(Thomas Barton)氏は27歳の時、生まれ育った故郷、アイルランドを離れ、1725年にボルドーに来てワインビジネスを始めました。彼の強い存在感、正直な性格等により、1737年頃には財を成し、ボルドーでも一目置かれる存在となりました。1780年に85歳で彼が亡くなった後、その息子のウィリアム・バルトン(William Barton)氏が全てを引き継ぎましたが、とげのある言動により何かと問題を起こし、ビジネスは上手くいきませんでした。
その後、ウィリアムの四男の、ヒュー・バルトン(Hugh Barton)氏がワインビジネスを引き継ぎましたが、商才のあった彼はビジネスを成功させます。しかし、そこにフランス革命が起こり、彼は妻と共に逮捕されてしまい、イギリスに身をひそめますが、ボルドーと繋がりを上手く維持し、1821年にシャトー・ランゴアを、1826年にレオヴィルの区画を購入します。後にこのレオヴィルの区画がシャトー・レオヴィル・バルトンと名づけられました。そして代々受け継がれ、現在はアントニー・バルトン(Anthony Barton)氏がオーナーを務めています。
オーガニック農法も徐々に増やしている
冬の間に行われる剪定は、経験や知識が必要です。畑の平均樹齢は40年ですが、なかには1953年に植えられた古い樹もあります。合植(消滅したり、ダメージを受けた樹の植え替え方法)を行っていき、栽培密度はヘクタール当たり9100本を維持しています。畑を取り巻く環境も大事な要素です。2012年以来、畑の12%程がオーガニック農法で管理されており、年々、その割合は増えていっています。
重要の作業のひとつ、ブレンドは例年、1月の末に行われます。テクニカル・ディレクターとコンサルタントのエリック・ボワスノ氏が各区画のワインを注意深く試飲していき、決定します。瓶詰めは6月です。
シャトーで造られるワイン
ファーストワインがシャトー・レオヴィル・バルトン(Chateau Leoville Barton)で、セカンドワインがラ・レゼルヴ・ド・レオヴィル・バルトン(La Reserve de Leoville Barton)です。