ペサック・レオニャンの森に囲まれたドメーヌ・ド・シュヴァリエ。"騎士"という意味の「シュヴァリエ」が名前についているのは、このドメーヌがスペインの巡礼地、サンティアゴ・デ・コンポステーラまでの通り道にあり、それを守る騎士という意味で付けられたと言われています。
17世紀には既にこの地にブドウ畑、醸造施設などがあったという歴史ある土地であり、19世紀になるとリカー家が所有し、5代に渡ってシャトーを運営しました。2代目のジャン・リカー氏の時代に畑を拡大、3代目のガブリエル・ボーマルタン氏はドメーヌ・ド・シュヴァリエの知名度の向上に力を注ぎ、 グラーヴ地区の中で最も評価の高いシャトーの一つと言われるようになりました。
大きな変革を迎えたのは、5代目のクロード・リカー氏の時代。新しい醸造設備の導入、収穫時の選果を徹底させ、ボルドー大学のエミール・ペイノー教授の協力を得て、さらなる品質向上へと繋げました。
1983年、大手蒸留酒製造企業を所有していたベルナール家が買い取り、1990年代に入ってから、 そのクオリティにはますます注目が集まっています。現在ではシャトー・オー・ブリオン、シャトー・ラ・ミッション・オー・ブリオンに次ぎ、グラーヴの中でも指折りのドメーヌとなりました。