ボルドー・ワインの批評家の間では、一般にガザンの評価は高評価しています。というのも、ここの畑がペトリュスのすぐ後ろという理想的な位置にあるからです。実際、ガザンは1969年に5haの畑をペトリュスに売り渡しています。しかし、ポムロールで最大級のシャトーとしてのガザンの業績は、1960年代、1970年代はあまりぱっとしたものではありませんでした。ですが、その後ガザンは鮮やかな巻き返しに出て、1980年代後半以降は連続して極上のワインを生産してきました。不思議なことに、値段の方は変動がなく、ガザンはいつでも高価なワインでした。歴史的な名声、そしてペトリュスとレヴァンジルと隣り合ってポムロールの高台に位置するという戦略的に有利な立地条件が、価格を支えてきたのです。1988年と1989年に見え始めた明るさは、ガザンから品質の高いワインが生まれる新しい時代の兆しのように思われます。そのワインは、味がよく、ふっくらとして、みずみずしいポムロルを求める消費者に熱狂的に迎えられるはずです。