1855年、名誉あるメドック格付けの上位、第2級を獲得したこのラスコンブはその後、そのステータスと公大でバリエーション豊かな素晴らしいテロワールが有する可能性に反して、か なり品質の劣ったワインを長年造り続けてきました。メドック格付け後、低迷を続けてきたのです。しかし1980年代に入り、厳密な地質調査の結果から、優れた粘土質石灰岩の土質を持 つことがわかり、シャトーは早速、粘土質土壌に適するブドウ品種、メルロの栽培を始めました。また著名な醸造コンサルタント「ミシェル・ローラン」の指導の下、「アラン・レイノ ー」(シャトー・キノーとシャトー・ラ・クロワ・ド・ゲを所有)が手腕を奮い、ワインの品質は急速に輝きを取り戻したのです。ボルドー左岸、メドックにしては珍しくメルロの比率 が高いセパージュで、とても上品な和らいだテクスチャーが特徴です。タンニンもギスギスせず丸い。それでいて凝縮感はしっかりあります。確かに、第2級格付けに恥じない"確固たる 逸品"なのです。ブドウ栽培と醸造技術の向上から、このシャトーは見事な復活ぶりを発揮しました。近年の出来栄えは、長年このワイナリーで造られてきたワインの中で、ずば抜けて良 い出来となっています。