アッツェイ ( ファンティーニグループ) Atzei
ファンティーニ グループが長年夢見ていたサルデーニャでのワイン造り
この土地ならではの文化が育む個性的なワイン
アブルッツォを本拠地とするファンティーニ グループは、1994年の設立からわずか10年足らずの短い間でイタリアのトップ生産者へと成長、その後も意欲的にシチリア、プーリア、バジリカータ、カンパーニャに進出し、様々なワインを生み出し、そのコストパフォーマンスの高さで、国際的にも高い評価を獲得しています。さらに数年前にトスカーナでもワイン造りをスタートさせました。そのファルネーゼが、数年間にわたるリサーチを重ねた後、満を持してサルデーニャ島でのワイン造りを始めました。グループの社長であるヴァレンティーノ ショッティは、彼がまだ社会人になりたての頃、仕事でサルデーニャ島を訪れ、この土地の風土、文化、そしてワインに魅了されました。それ以来、長年にわたりサルデーニャでのワイン造りへ思いを馳せていましたが、ついにその夢がかなったのです。「アッツェイ」のプロジェクトを始めるにあたり、サルデーニャ島の中西部、オリスターノ県のモーゴロの地を選びました。この場所では豊かな歴史、ワイン造りの長い伝統を持ち、サルデーニャを代表する品種、ヴェルメンティーノ、モニカ、カンノナウが中心に栽培されています。
ファンティーニの哲学を反映したワイン造り
この地でのワイン造りでもファンティーニの高い品質を得るための哲学が反映されています。畑のことを最も良く知る小規模な栽培農家が手塩にかけて造った葡萄を買い取り、高い品質を確保しています。1軒の栽培農家の畑の所有面積は1ヘクタール以下です。栽培農家とはキロ単位ではなく、畑面積に対して契約をするため、農家は収入が減る心配をせずに思い切った収量制限を行うことができます。また、不作の年であっても面積に対して契約しているため、安定した収入が保障されることは農家にとって喜ばしいことです。こうして優れた畑の葡萄から、ファルネーゼの真骨頂である豊かな果実味にあふれ、品種や土地の個性が表現されたワインを造り出しています。
サルデーニャ島ならではの自然環境
アッツェイでは、契約している畑をひとつのエリアでまとめるのではなく、それぞれが出来るだけ離れた違うロケーションに持つようにしています。同じ葡萄品種であっても、植える場所によって性格が異なります。また、1つの品種だけではなく、異なる品種を植えることでバリエーションが生まれます。これが、ワインに複雑性をもたらすために非常に大切だと考えています。また、土壌には砂が多いことが特徴的です。サルデーニャの気候は暖かく、雨もほとんど降りません。砂質土壌は、雨が降った時に、少しの湿度を保ちながら葡萄に水分を供給できます。また、このような砂地はフィロキセラにも耐性があるため、葡萄の根はアメリカ産の台木に接いでいません。アメリカの台木に接ぎ木すると、葡萄の寿命が短くなると言われています。サルデーニャには、樹齢50~80年といった古い葡萄樹がまだ多く残っています。
葡萄樹は、砂漠のサボテンのように、雨がほとんど降らないような環境でも生き延びるためのすべを身に着けています。少ない水分で成長できるように適応してきました。イタリアは近年とても暑く、アブルッツォも35度になる日が2ヶ月ほど続きました。アブルッツォの葡萄はこのストレスから熟すのが遅くなってしまいました。実を成熟させるために栄養を使ってしまうと、葡萄樹自身が生きられないと判断したためです。しかしサルデーニャは、アブルッツォより常に気温が高いのにも関わらず、長い年月をかけて葡萄が適応してきたため通常通りに実が成熟します。また、夜には気温が下がり、10度程度の昼夜の寒暖差が生まれます。
2023年10月11日
ファンティーニ・グループの社長ヴァレンティーノ・ショッティ氏と、次女のアレッシアさんが
ワインブティックヴァンヴァンにご来店
お二人と昼食を共にして、作柄状況やオーガニックに対する姿勢、
今後の事業展開、そしてご家族のお話など色々なお話をさせて頂き親交を深めました。