ヴェレノージは、イタリアのマルケ州最南端のアスコッリ・ピチェーノでワイン造りを行う注目を集める生産者です。数々のイタリアワインガイドで高い評価を受けるマルケ州を代表するワイナリーと言えます。1984年にエルコレ・ヴェレノージ氏と妻のアンジェラさんの2人でワイナリーを設立しました。当初は6haの小さな畑から始まりましたが、現在では本拠地であるアスコリ・ピチェーノを中心に105haの畑を所有するまでになりました。
2002年6月から、トスカーナ出身のトップエノロゴ、アッティリオ・パリをコンサルタントに迎えました。ロバート・パーカーは『ワインアドヴォケイト』で、アッティリオ・パリの参加について『重要な動き』として言及し、『マルケ南部のリーダー的生産者となりつつあることを 確信している。』と書いています。エルコレは、ワインに対する抑えきれない情熱のすべてを自分たちのワインに注いでいます。「ワインは品質がすべて」というポリシーのヴェレノージは、条件の良い畑だけを所有し、ブドウ栽培から醸造に至るまで徹底的に管理したワイン造りを行っています。
日当たりのよい斜面の畑から注意深くデリケートに栽培された葡萄を、各ワインのタイプにとって最もアルコール含有量が適当となる糖度の時期に収穫します。コンピュータ管理された温度コントロールした醸造方法、ソフトでデリケートなダメージをもたらさないプレス、ワインの種類によって様々なサイズや種類のステンレスタンクやオーク樽を使い分ける熟成が、色、味、ブーケ、アフターがパーフェクトなバランスの品質につながります。
収量制限をマルケ州でいち早く始めたのもヴェレノージです。そもそも、マルケ州のワイン生産量はそれほど多くはなく、その上にわざわざ収量を減らすような造り手はいなかったのです。そんな状況で収量制限を始めることはとても勇気がいることだったとヴェレノージは語っています。
DOCラクリマ・ディ・モッロ・ダルバ
マルケ州アンコーナから30Kmほど西、アドリア海海岸線から約10Kmぐらい内陸に入ったモンテ・サン・サヴィート村など約直径10Km円内に点在する畑。この地区で取れたラクリマ・ディ・モッロ・ダルバ種を85%以上使用(定範囲内15%までモンテプルチアーノ種など他赤ブドウ品種を混醸可能)
1985年に認められたDOCで、事実上この認定がこのブドウを絶滅から救う結果になりました。トスカーナと似た丘陵地帯が続き、海から近いため、常時風が吹き、夏期朝夕の気温差が激しい地域です。フローラルな華やかな風味が特徴的なワインとなります。