“石灰質を多く含むレス(黄土)”がミネラルリッチなワインに!
フリッチは、ウィーンから60kmほど西のぶどうの栽培地域、ドナウランド地方のワグラムに位置します。オーナーは2代目のカール・フリッチ氏。創業は1925年。彼の両親(カールとアンナ)によってワイン造りが始められました。1990年より息子である現オーナーがワイン醸造を任され、1999年より完全に世代交代しました。現在も両親が彼の手伝いをしながら、家族でワイナリーを経営しています。フリッチが生産するワインの中で一番力を入れているが、オーストリア固有品種のグリューナー・フェルトリナー。所有するブドウ畑全体の28%を占め国内外で高い評価を得ています。
ワグラムの土地の強みはその土壌にあります。レス(黄土)といわれる土壌です。この土地は中央ヨーロッパで一番広くレス(黄土)が吹き積もった土地です。レス(黄土)は石灰岩を多く含み、これがワインが持つ個性や表現に最大に反映されます。また、いくつかの土地では他の土壌(地層)も現れています。例えば、シュタインベルグと呼ばれるブドウ畑ではボヘミアン・プレートと呼ばれる別の層が深い地層にあります。それは粘板岩と花崗岩を含む地層です。
ブドウの収穫は全て手摘みで行われます。それからブドウは除梗されずにそのままプレスされます。畑はDr.アンドリュー・ローランの下、ビオディナミによる自然農法を徐々に取り入れており、2009年よりLACONという団体よりビオロジックの認証を受けています。醸造はステンレス製のスチールタンクによって18~20℃の間で行われます。その結果、品種の個性がそのまま楽しめる味わいのあるワインに仕上がっています。