ダーレンベルグの歴史は、1912年にジョゼフ・オズボーンがマクラーレン・ヴェイルのある畑を購入したことにはじまります。その後、ジョゼフの息子フランクが畑を拡大させ、1928年に醸造所が完成、赤ワインと酒精強化ワインがヨーロッパへ輸出されました。1943年にフランクの息子フランシス(ダリーの愛称で知られる)がその後を引き継ぎ、1959年にダーレンベルグの名で初めてワインがリリースされました。そして 1983年から現在の当主であるダリーの息子チェスター・オズボーンの指揮のもと、4世代に亘って、オズボーン・ファミリーがワイナリーと数々の畑を受け継いでいます。現在、マクラーレン・ヴェイルに 72haの畑を所有する他、アデレード・ヒルズに自社畑を所有しています。ダーレンベルグは、2009年に世界にオーストラリアワインの知名度向上に貢献したファースト・ファミリーズ・ワインに認定され、今日100年の伝統を引き継ぎ、革新を進めています。2012年に創業100周年を迎えたダーレンベルグは、世界各地で祝賀記念パーティーを開催しています。
多様なマクラーレン・ヴェイルのユニーク性
アデレード南に広がる南オーストラリア州マクラーレン・ヴェイルは、東にアデレード・ヒルズ、南にセリックス・ヒル山脈、西にセント・ヴィンセント湾に囲まれた、景観の変化に富んだエリア。変化に富んだ地形を反映し、さまざまな種類の土壌が分布してます。丘陵地には鉄分を含んだ石と白亜岩を浅い粘土ローム質土壌が覆い、丘陵地を下ったヴァレーの平地には深い粘土質と砂質壌土が広がります。栽培期間の平均降雨量が170mm以下と少なく、夏季シーズンはバロッサ・ヴァレーより気温は低く、またセント・ヴィンセント湾近郊のエリアには、海から涼風が吹き抜けてきます。ユニークで、多様なマクラーレン・ヴェイルの土地と気候を熟知したダーレンベルグは、それぞれ品種を適所に植え、特徴的なクオリティのもとでワインをリリースしています。
バスケット・プレスによる圧搾
ダーレンベルグでは摘み取られたブドウは、白・赤ブドウともすべて木製桶型のバスケット・プレスで圧搾しています。ダーレンベルグの考えでは、バスケット・プレスはソフトにブドウに圧力をかけるため、結果、質感の優しい果汁が搾り出され、また、さらにブドウ本来のフレッシュなアロマが得られるといいます。ダーレンベルグのワインにどれも共通するのは、芳しい香りときめ細やかなテクスチャーです。それぞれワインラベルには、バスケット・プレスのマークが記されています。