稼働しているワイナリーとしてはロダイで一番古いワイナリーとして知られるのがオーク・リッジ・ワイナリーです。「ジンファンデルの首都」として知られるロダイはカリフォルニア・ワインを語るのに欠かせない歴史あるワイン産地です。そのロダイで80年以上に渡りワインを造り続けてきたオーク・リッジ・ワイナリーは、現在2,500エーカー(1,000ha)の自社畑を所有し、世界で最も広いジンファンデルの畑を持つワイナリーとしても知られています。
オーナーファミリーであるイタリア移民のマッジオ家はシエラ・ネヴァダ山脈の麓とサンフランシスコ湾に挟まれたロダイの地にワイナリーを設立しました。日中は暑く、朝夕サンフランシスコ湾からの冷涼な風が吹き込み気温の低くなる地中海性気候のこのエリアは、世界的に見てもブドウ栽培に最適な土地でした。そこでジンファンデルをはじめ、多くのブドウ品種の栽培を手がけ、現在ではカリフォルニアでもトップクラスの品質を誇るブドウ生産地として確固たる地位を確立してきました。ジンファンデルの畑には樹齢120年を超える畑も存在し、今でも貴重な房を毎年実らせています。
現在のオーナーである3代目ルディ・マッジオは「畑の管理から始まり、畑からボトルに、ワイナリーからテーブルに、期待以上の物を届けたいと思って、誠意を持って全ての活動を行っています。」と語っています。近年、総額2000万ドル(約20億円)を投じてワイナリーのリノベーションを行い、最新設備を投入し、最高のブドウから高品質でコストパフォーマンスの高いワインの生産に尽力しています。また、地域全体で取り組む環境保全と次世代に引き継ぐ持続可能なワイン造りを目的とした第三者認証機関「ロダイ・ルール」の認証も受け、サステイナブルなワイン造りを実践しています。その一方でロダイ初のティスティングルームをオープンするなど、消費者へのアクセスも積極的に行い、アメリカでも急速に成長したワイナリーに選ばれる等、注目を浴びているホットなワイナリーです。
ロダイでは1880年代から何千エーカーの畑でジンファンデルが植えられていました。今でも生き延びているゴツゴツとした古樹から、凝縮感のある、しかも生き生きとした果実を収穫し、ロダイを有名にしたジンファンデルのスタイルを作ってきました。そのロダイには樹齢50〜120年にもなるジンファンデルの畑が存在し、禁酒法以前に植えられたジンファンデルも存在しています。