ビコーズワインとは?
「ワインは好きだけど、よくわからない」という声をよく聞きます。たしかに、世界中にはすごくいろいろな味わいのワインがあり、ワインには600種類以上もの香りの成分が含まれていると言われています。でも、その味わいに大きな影響を与えるのは、実はたった2つだけ。それが、「どこで作られたか」(産地)と、「どんなブドウ品種で作られたか」(品種)です。ワインを知るとは、この2要素を知ることから始まります。
では、その2つをわかりやすく伝えるにはどうするか、そう考えたところから、このシリーズが始まりました。
たとえば、「I’m Chardonnay from Southern France」(わたしは南フランスから来たシャルドネです)、「I’m Chardonnay from California」(わたしはカリフォルニアから来たシャルドネです)というふうに、 ワインが産地と品種を自己紹介する。それをそのままワインの名前にしました。ラベルを見るだけで、産地と品種が容易にわかるようになっています。
シリーズの第一弾には、「カベルネ・ソーヴィニヨン」と「シャルドネ」という赤白のブドウ品種を、それぞれ2つ入れました。この2品種がもっとも多く飲まれているワインだというだけではなく、ふたつの産地にわけて出すことで、同じカベルネでも、フランスとカリフォルニアではこういうふうに味が違うのだ、ということに気づいていただけると思ったからです。飲み比べることで、ブドウの「品種」だけではなく、「産地」についても、味わいを実感していただけるようになっています。
だからそれぞれ、南フランスのカベルネらしさ、カリフォルニアのカベルネらしさが表現できているかを意識して作りました。では、その「らしさ」とはどういうことでしょうか。カリフォルニアというと、いつも天気が良くて、人もオープンで明るい、というイメージがあると思います。ワインもまさにそういうキャラクターです。カラッとした快晴の多い気候ではブドウも自然に完熟しますから、フルーツが爆発するような、ジューシーな味です。
一方、南フランスのほうは、甘やかさの中にも酸味があり、印象としては、もう少しエレガントな、きれいなイメージ。まさにヨーロッパ的な雰囲気です。
カリフォルニアのワインを「濃厚すぎる」と感じる方もいます。そういう方はフランスのほうを飲んでいただければしっくりくるかもしれません。逆にパワフルなワインが好きな方は、ぜひカリフォルニアを試してください。きっと「カベルネ・ソーヴィニヨン」の印象が変わると思います。