約一ヵ月半後、マラソンに挑戦する。『長野オリンピック記念長野マラソン大会』
長野オリンピックの翌年から開催されるようになって今回で12回目を迎える。
今までハーフが最長なので、フルマラソンは今回が初めての挑戦となる。
42・195km、僕にとって未知の世界だ。例年の冬は走る距離も短くなるのだが、
今年は真面目にトレーニングには励んでいる。
「今日は少し長く走ってみよう」と、まだ暗い中走り始めたのだ。
先月、2月はほぼ毎日10kmの距離を走り込んだ。月間280km。まるで計算した
かのように一日当たりちょうど10kmだ。とは言っても、毎日10kmの距離を
28日間続けて走ったわけではない。雨の日や雪の日は走らないし、仕事の都合上走れ
ない日もある。日によっては15kmの時もあれば、7kmしか走らない日もある。
僕が本格的に走り始めたのは2006年の6月からだが、その頃1ヶ月に何キロ走って
いたのかは残念ながら記録していない。2008年1月からその月に走った距離を記録
しておくことにした。まるで几帳面ではない僕にしては上出来な習慣である。
ちなみに昨年2009年は1年間で2592km走った。1ヶ月平均だと約216km。
最高に走った月で300km、最低で159km。春から夏にかけて走行距離が増え、
秋から冬にかけて減る。寒いのが嫌いなせいもあるが、仕事も寒い時期の方が忙しくなる。
僕にとって先月の走行距離は上出来な数字なのだ。そして、今日は「22km走ろう」と
決めている。しかも「1km5分を切るペースで」と。
5km、27分37秒はやはり遅い。折り返して今来た道を戻る。「舗装された道に出て
からペースを上げよう。」日の出はまだ先だか、辺りはようやく明るくなってきた。山々
の姿もはっきりして見える。雲はあまりなく今日は晴天になりそうだが、まだ空は青く
ならない。東の山際が僅かに黄色からオレンジ色に輝き始めた。日の出までにもう1時間
はかからないだろう。
砂利道から、舗装された道路に戻る。今度は天竜川を右手に見て走る。何日か雨が続いた
せいで天竜川の水嵩は増し、茶色く濁った水が濁流している。往路では誰にも会うことは
なかったが、いつもの定位置で男性がストレッチをしている。白いウインンドブレーカー
の上下を着ている。いかにもスポーツマンタイプだが、50代後半くらいに見える。僕は
その脇を軽く会釈して通り過ぎる。その男性もストレッチの体制のままで会釈を返してく
れる。