塩尻ワイン大学5回目の第2日目、毎月1回土日で開催されるワイン大学です。
昨日収穫したマスカットベリーAの醸造を始めます。
前回の白ワインの醸造と同じく、塩尻志學館高校の醸造所で行いました。
破砕・除梗機にてブドウを潰して梗を取り除きます。
日本では除梗するのが常識のようです。
日本のブドウは梗が緑色で除梗しないと
グリーンテイストが強くなってしまうようです。
全房発酵するブドウの梗は茶色のようです。
亜硫酸を30ppm/l加えます。
メタ亜硫酸カリには亜硫酸が50%含まれているので
60ppm/lのメタ亜硫酸カリを添加します。
本日の赤ワインの醸造は
ブドウの総重量 616kg
推定果汁収量 492l
推定搾汁率 80%
上記の数値から計算して
メタ亜硫酸カリを29.5g、酵素を12.3g添加します。
亜硫酸は日本の環境では必須です。
亜硫酸と酵素は除梗・破砕の過程で徐々に添加します。
除梗・破砕されたブドウはポンプでタンクに移動し、
約80lのセニエを行いました。
セニエした果汁はロゼの醸造用に使用予定とのことです。
明日酵母が添加され発酵がスタートします。
その作業を含め後の醸造家過程は志學館高校の先生方によって行われます。
その後除梗破砕機を水洗いしたり、後片付けをして午前の授業は終了しました。
午後は志學館高校の教師高橋千秋氏によるアルコール分析の授業です。
前回のワイン大学で仕込んだナイアガラのワインのアルコールを調べました。
ガスバーナーでワインを熱して揮発させアルコールを取り出します。
アルコールは70℃で揮発し水は100℃で揮発します。
糖分を残して水とアルコールだけを抽出してアルコール度数を検出します。
日本の規定ではアルコール分析は、ワインの温度が15℃で行う必要があります。
液体をちょうど15℃にすることに苦労しました。
浮ひょうを使ってのアルコール測定
浮ひょうにはアルコールを計るものと比重を計るもの、2種あります。
ワイナリーには必須アイテムです。
比重測定器はより正確にアルコール度数が計測出来ます。
非常に高額な測定器ですので、
小さなワイナリーでは購入する必要はありません。
志學館高校の分析機器の使用は塩尻市のワイナリーには認められています。
第5回目の塩尻ワイン大学
以上です。