これ以上ないアクシデントに遭遇
ティアフックで三宅氏と運転を交代し、麦ちゃんの運転でドリフックに向かいました。
登ってきたオフロードの山道を下り、ケープ・ナミビアルートに一端戻り、舗装された広い道路を
少し北上してから今度は右側に曲がり、同じような延々と続く山道を急激に上って行きました。
日本車に比べ車体の重いフォルクスワーゲンは砂利道でも安定した走りをみせ、
結構飛ばしても大丈夫です。
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ドリフックまでもう少し、左に行くと目的地と標識まで来たとたん、
車体の後部タイヤ周辺でタイヤに何かぶつかるような嫌な音がきこえました。
車を止めて降りてみて唖然・・・・・
タイヤがバーストしてました。
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こんなにひどいバーストは見たことがありません。
左に曲がって恐らくあと5km程走ればドリフックだというのに・・・・
三宅氏と愕然としましたが、とにかくスペアタイヤに履き替えなくてはいけません。
スペアタイヤとジャッキ、そして必要な工具などを後部から出し、
いざ交換しようとトライしてみましたが、タイヤのナットを覆っている
プラスティックのカバーの外し方が分りません。
このカバーが外せないとナットを緩める事が出来ない。
三宅氏と何度かトライしてみましたが、ちんぷんかんです。
それなら、ワイナリーに電話して救援に来てもう要請してみようという事になり、
トライしてみましたが、携帯電話は圏外で繋がらないのです。
さて、困った・・・・・
タイヤの交換も出来ないし、電話も圏外で繋がらない。
途方に暮れる二人でした。
そこへ一台の車が通りかかったのです、三宅氏が車を止め、ドリフックワイナリーに
連絡をとって救援に来てもらえるように伝えてくれないかと頼んだのですが、
ここは圏外で携帯電話は使えないし、そのワイナリーは自分たちの行く場所とは
方向が違うからと、断わられてしまいました。
子供二人と夫婦で休暇を取ってシダバーグでキャンプでもするのでしょうか。
我々の必至さに気づいて、その体の大きな黒人のお父さんは車から降りてきて、
「俺がやりましょう。」と言ってタイヤの交換をはじめました。
我々が手間取ったナットのカバーも簡単に外し、恐らく5分もしないうちに、
スペアタイヤの装着が完了しました。
「助かりました」黒人のお父さんに大感謝!ワイナリーに持って行くはずだった
抹茶味のスイーツをお礼に差し上げました。
何はともあれ助かりました。もし、左方向に曲がってからバーストしていたのなら、
後続の車は何時間しても来なかったことでしょう。
不幸中の幸いでした。
もう一息、あと少しでドリフックです。