ステレンボッシュのホテルを出て、西へひたすら走ります。
辺りは、茶色のの牧草地が延々と続く。
最初は感動的だが、次第にその景色にも飽きてくる。
その広大な大地への感激も薄らいでくる。
3時間走ってもまだ着かない。
時速100km以上で快調に飛ばしているのに・・・・
行程表では2時間で着く予定なのだが。
突然バスは、広い舗装された道を右折し、砂利道を走り出した。
その揺れはそうとう激しく、振動で、飛び跳ねたり、
乗り心地よいものではありません。
その砂利道は永遠と続き、1時間経ってもまだ着かない。
バスの乗員すべてに、焦りが見え始めた頃、ようやく「SIJNN」の看板、
ワイナリー名の標識が見つかり、ここで安堵の完成が上がりました。
結局、ステレンボッシュから4時間以上かかったことになります。
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茶色い大地から突然のように現れたワイナリー、
まさに秘境と言われるのに納得です。
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スウェレンダム地区に2010年、新たにWOとして認められた
「マルガス」というワイン小地区にあるワイナリーです。
ワイナリーは現在でも、このサインが一軒のみ、
パイオニアであることはもちろん、
マルガスがWOに認定さたのは、その実力あってのことです。
辺りはブレード・リヴァーが流れ、クルージングなどが出来るということで、
観光地としても有名です。
2003年ド・トラフォードのデイヴィット氏が
奥様とこの地を旅行中に偶然見つけたのがこの土地です。
ド・トラフォードは昨日訪問しました)
シャトー・ヌフ・デュ・パプの土壌を彷彿させるこの地を見て、
直ぐに、土壌の専門家を呼んで、地質調査を行いました。
調査の結果、類まれなる土壌であることが判明されたのです。
年間降水量は非常に少なく、350ml程で、
インド洋から15kmの距離にあるため、
特に夏は海からの強い風が温度の上昇を穏やかにしてくれます。
この地の、可能性を確信し翌2004年より、
ブドウの植樹を始めたのです。
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このサインで醸造を担当するシャラーさんが案内してくれました。
彼女は若干27才ながら、サインの醸造をデイヴィット氏から任されています。
ここはシャラーさん含めて4人のスタッフが全ての作業を行っています。
全てが手作業で、ブドウ畑の管理から醸造も含めて4人だけで行っています。
ただし、収穫だけは近くの住民に応援してもらっています。
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シャラーさんが土壌の形成を説明してくれました。
ミネラル分豊富なワインが出来上がるのに納得です。
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何故かワンちゃんがワイナリーにはいます。
醸造は至ってシンプルに行われます。
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エチケット(ラベル)を手動で張る装置
ド・ドラフォード同様全て手動で行われます。
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畑とワイナリーの見学後、
9種のワインのテイスティングを行いました。
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その後、ランチタイム
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最後に、シャラーさんとツーショット
秘境と言われるにふさわしいマルガスにあるシャラーを後にして、
ヘルマナスの町に近い、ニュートン・ジョンソンに向かいました。